今回は、【ゴルフクラブの長さ】についてです。
カタログ表記では同じ45.0インチなのに、練習場で実際に友達のと比べたら私の方が短いっ!?
なんて経験ありませんか?
そうなんです。ゴルフクラブの長さの測定方法は、メーカーによって違う事があるんです。
長さに関するルールも最近変更になり、気を付けないと失格!なんてことにもなりかねませんので、この記事をしっかり読んで、ゴルフクラブの長さについて勉強しておきましょう。
測定方法
ゴルフクラブの長さ測定方法は大きく分けて2種類あります。
※60度法
※ヒールエンド法
です。なんのこっちゃ?ですよね。
R&AやUSGAで採用されている世界基準ルールの測定方法は【60度法】になります。
ではどう違うのか、詳しく見ていきましょう。
60度法 測定方法
ルールブックに定められた測定方法です。主に海外メーカーに見受けられる測定方法です。
下図のようにゴルフクラブのソールを角度60度の面に当てて測ります。この測り方は「60度法」と呼ばれています。ルールブックにおいて「ゴルフクラブの長さは水平面とソール面の二つの面の交差点からグリップの上端までの距離」と定義されています。
※R&A USGA用具規則より引用
ヒールエンド法
主に日本メーカーに多く見受けられる測定方法です。
下図のように「シャフト軸線(中心線)とソールの交点」から「グリップ上端」までの長さを測ります。
※ミズノHPより引用
実際どのように違うのか
テーラーメイドのM5ドライバーを二つの方法で測定してみました。
※60度法
45.125インチ
※ヒールエンド法
44.75インチ
その差 0.375インチという結果でした。
ヘッドのソール形状にもよりますが、0.5インチ前後の差が出ます。たいていはヒールエンド法の方が短い数値になります。
そもそもですが、ヒールエンド法の場合近年のゴルフクラブの形状は可変スリーブ台頭の影響もあり様々でソールのヒール(シャフト軸線(中心線)とソールの交点)がどこなのか?判断に迷うヘッドが多く測定する度に数値が違う。測る人が変わると数値が変わる。
なんて事も起こっています。上記の私が測定した数値もヒールエンド法は自信がありません。
競技に出る人は要注意?
ゴルフクラブの長さにつきまして、ローカルルールですが以下の内容のプレスリリースがされています。
※世界のゴルフ規則をつかさどる全米ゴルフ協会(USGA)とR&Aは12日、プロゴルフ及びトップアマチュアの公式競技におけるクラブの長さを46インチ以下(パターを除く)に制限するモデルルールを発表した。各大会、ツアー等がローカルルールとして採用できる。2022年1月に施行する。
え~私のクラブルール違反になってる!?今まで48.0インチ(60度法)までOkでしたもんね。
以下の内容を読んで安心してください。
※規則内には「このルールは高いスキルを持つプレーヤー(プロ選手やエリートアマチュア)の競技においてのみ採用されることが推奨される」と記した。
※USGAのマイク・ワン最高責任者は「このルールはあらゆる飛距離に関する問題に対する“答え”ではありませんが、競技のひとつのオプションになります。これは(一般的な)ゴルフ規則ではなく、アベレージ、リクリエーションゴルファーに義務付けられるものではありません」と、あくまでトップレベルに通じる競技ゴルフ向けの提案であることを強調した。
あくまでも46.0インチルールを採用するかどうかはその大会にゆだねられている状態です。
一般のアマチュアゴルファー/プライベートラウンドでは今まで通りの48.0インチのクラブでも問題ありません。
稀にコンペ等でも主催者が46.0インチを採用しないとも限りませんので、一応確認してからの参加が間違いないですね。
ガチ競技やプロゴルファーの試合は46.0インチルールが採用される流れになってくると思いますので注意が必要です。
ショップで46.0インチと表記されているドライバーを購入して試合に行ったら失格になる事もあり得ます。
46.0インチ表記が【ヒールエンド法】で測定されたものだと、ルール上の【60度法】で測定すると46.5インチとなりルール違反になってしまいます。
※競技に出る際は(一応コンペも)46.0インチルールが採用されている試合なのか確認しましょう。
※自分のクラブが【60度法で46.0インチを越えていないか】確認しましょう。
まとめ
なぜ?クラブの測定方法がこんなややこしい事になってしまったのか?ルーツは分かりませんが、主流のクラブ測定方法が2つある事はご理解いただけたかと思います。
今持ってるクラブに45.5インチと書いてあるから、新しいクラブも45.5インチのを買えば同じ長さになると思って買ったら実際は違っててがっかり。なんてことになりませんように。
クレームを言っても立ち会ってもらえないかもしれません。
クラブの調整や、購入をするときはお店側に【60度法】なのか【ヒールエンド法】なのかをしっかり確認しましょう。
出来れば、両方の測定器具がそろっているお店を選ぶと良いですね。
店員さんもよく分かってない場合もありますので。
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